〜外科的矯正治療〜　叢生をともなう下顎前突症。

　上顎第1小臼歯を便宜抜歯して術前矯正治療を行った後に、口腔外科にて上顎骨ルフォー骨切り術にて5mm前方移動、下顎骨IVROにて後方移動と側方偏位の改善を行っていただきました。Ope後は通法通り術後矯正治療を行いました。
　その結果、上下顎歯列はともにキレイに整い、咬み合わせは前歯部、側方歯部ともに機能的で正常な咬み合わせとなりました。上下顎の正中線も完全に一致させることができました。
　審美的には顔面の側貌・正貌がともに著しく改善されました。

　After Ⅳの写真は下顎骨の後方移動手術（IVRO）のイメージです。

　動的処置期間3年2ヵ月

　〜費用について〜　　　
　顎変形症の術前・術後の矯正治療ならびに口腔外科での顎離断手術は、顎口腔機能診断施設の認可を受けている医療機関で治療を行う場合のみ、健康保険適用となります。

　矯正治療には一般的に以下のようなリスクと副作用があります。

・患者さんによる適切なブラッシングが行われなかった場合に虫歯ができることがあります。
・ブラケット（装置）が粘膜を過度に刺激した場合、口内炎が起こることがあります。
・歯の初期移動の際に痛みを感じる場合があります。（通常数日で治ります）
・長期間の歯の移動により極めて希に歯根吸収が起こることがあります。
・矯正用の取り外し式ゴムを指示通り使用しなかったり、口腔の悪習癖が改善されない場合、計画している歯の動きが得られないことがあります。
・歯の裏側にブラケットを装着して治療を行う場合、装着後一定期間発音障害が起こることがあります。