上下顎歯列に3歯の埋伏歯を認める治験例。

　上顎第1小臼歯においては上顎歯列のレベリングと埋伏小臼歯に対して適切なスペースを付与させたことで自力での萌出を促すことができました。
　下顎埋伏犬歯に対しては口腔外科にて歯肉開窓（切開）手術を施行していただきました。同時に埋伏歯の表面にブラケット装着を行い、その後に適切なフォースとベクトルにて牽引を行なっていきました。
　その結果、すべての埋伏歯は正常な位置への移動が達成されました。上下顎歯列ともにキレイな歯並びとなり、全ての歯が正常に咬み合う機能的な状態となりました。
After Ⅳの写真は治療後のパノラマレントゲン写真です。

　動的治療期間 : 2年11ヵ月

治療費用：約90万円

　矯正治療には一般的に以下のようなリスクと副作用があります。

・患者さんによる適切なブラッシングが行われなかった場合に虫歯ができることがあります。
・ブラケット（装置）が粘膜を過度に刺激した場合、口内炎が起こることがあります。
・歯の初期移動の際に痛みを感じる場合があります。（通常数日で治ります）
・長期間の歯の移動により極めて希に歯根吸収が起こることがあります。
・矯正用の取り外し式ゴムを指示通り使用しなかったり、口腔の悪習癖が改善されない場合、計画している歯の動きが得られないことがあります。
・歯の裏側にブラケットを装着して治療を行う場合、装着後一定期間発音障害が起こることがあります。