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咬合平面のカントと叢生をともなう成人の反対咬合症例。
- 30代
- 受け口(反対咬合)
- ガタガタの歯並び(叢生)
- 表からの矯正
30歳女性の患者さんです。複雑で難易度の高い症例でした。上顎は第2小臼歯、下顎は第1小臼歯を便宜抜歯して咬合の安定化をはかりました。
矯正前
Before Ⅰ
Before Ⅱ
Before Ⅲ
Before Ⅳ
上下顎歯列の前歯部に叢生(ガタガタの歯並び)が認められます。前歯部は全てのエリアで反対咬合(受け口)となっています。下顎の咬合平面は右上がり、左下がりのカントを認め、複雑な状態です。
診断においてたいへん苦慮しましたが、上顎の第2小臼歯と下顎の第1小臼歯を便宜抜歯して矯正治療を行いました。動的治療の後半ではClass Ⅲ エラスティックス(患者さん自身で簡単に付け外しのできる輪ゴム)を装着していただきました。
Before Ⅳの写真はClass Ⅲエラスティックスのイメージです。
矯正後
After Ⅰ
After Ⅱ
After Ⅲ
After Ⅳ
治療結果において、上下顎の歯並びはキレイに整いました。
Class Ⅲ エラスティックス装着の効果により、前歯部の反対咬合は改善され、正常で機能的な前歯部の咬み合わせとなりました。咬合平面のカントも改善され、審美的により良いお口元となりました。
動的治療期間 : 2年10ヵ月
治療費用:約90万円
矯正治療には一般的に以下のようなリスクと副作用があります。
・患者さんによる適切なブラッシングが行われなかった場合に虫歯ができることがあります。
・ブラケット(装置)が粘膜を過度に刺激した場合、口内炎が起こることがあります。
・歯の初期移動の際に痛みを感じる場合があります。(通常数日で治ります)
・長期間の歯の移動により極めて希に歯根吸収が起こることがあります。
・矯正用の取り外し式ゴムを指示通り使用しなかったり、口腔の悪習癖が改善されない場合、計画している歯の動きが得られないことがあります。
・歯の裏側にブラケットを装着して治療を行う場合、装着後一定期間発音障害が起こることがあります。