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リンガルブラケットを用いて治療を行なった叢生症例。
- 10代
- ガタガタの歯並び(叢生)
- 裏からの矯正
19歳女性の患者さんです。上下顎前歯部の叢生(ガタガタの歯並び)を主訴に来院されました。上下顎の第1小臼歯を便宜抜歯して、リンガルブラケット(歯の裏側に装置を取り付けて治療を行う見えにくい矯正)を用いて矯正治療を行いました。
矯正前
Before Ⅰ
Before Ⅱ
Before Ⅲ
Before Ⅳ
上下顎歯列に叢生(ガタガタの歯並び)を認めました。上顎右側側切歯は舌側に転移しており反対咬合となっていました。左側前歯部は開咬(部分的に上下の歯の接触が妨げられている状態)となっていました。
叢生は永久歯の歯の大きさと基底骨である顎骨の大きさとの不調和(Discrepancy)が原因で起こります。
精密検査・診断の結果、上下顎の左右第1小臼歯便宜抜歯を行い、患者さんの希望によりリンガルブラケット(歯の裏側に装置を取り付けて治療を行う見えにくい矯正)を使用して矯正治療を行いました。
Before Ⅳの写真は治療途中の上顎歯列のものです。
矯正後
After Ⅰ
After Ⅱ
After Ⅲ
After Ⅳ
その結果、上下顎の歯列はともに整ったきれいな歯並びとなりました。左側前歯部の開咬と右側側切歯部の反対咬合は改善され、全ての歯が正常に咬み合う機能的な咬み合わせとなりました。
After Ⅳの写真は治療途中の下顎歯列のものです。
当院でリンガルブラケットを用いて治療を行った患者さんに、リンガルマルチブラケット装置装着後の歯の痛みと発音についてお聞きしたアンケートの最新の集計結果をブログに載せておりますので参照してください。
動的治療期間 : 1年8ヵ月
治療費用:約130万円
矯正治療には一般的に以下のようなリスクと副作用があります。
・患者さんによる適切なブラッシングが行われなかった場合に虫歯ができることがあります。
・ブラケット(装置)が粘膜を過度に刺激した場合、口内炎が起こることがあります。
・歯の初期移動の際に痛みを感じる場合があります。(通常数日で治ります)
・長期間の歯の移動により極めて希に歯根吸収が起こることがあります。
・矯正用の取り外し式ゴムを指示通り使用しなかったり、口腔の悪習癖が改善されない場合、計画している歯の動きが得られないことがあります。
・歯の裏側にブラケットを装着して治療を行う場合、装着後一定期間発音障害が起こることがあります。