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下顎骨の側方変位をともなう骨格性下顎前突症。

  • 30代
  • 顎変形
  • 受け口(反対咬合)
  • 交叉咬合
  • 表からの矯正

 31歳男性の患者さんです。反対咬合を主訴に、一般歯科からのご紹介で来院されました。下顎骨の前方方向への過成長ならびに側方変位よる顎変形症で、外科的矯正治療を行って改善しました。

矯正前

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Before Ⅰ
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Before Ⅱ
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Before Ⅲ
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Before Ⅳ

 上下顎歯列の前歯部に叢生(ガタガタの歯並び)を認め、前歯部から大臼歯部まで広範囲において反対咬合(受け口)となっています。上下顎正中線のズレが大きく認められます。顔貌は下顔面(下顎骨)が左側へシフトしており非対称となっています。
 セファロ分析の結果、下顎骨は前方に過成長し左方向に変位しており上下顎骨の位置関係の不調和が明らかに認められました。
 
 精密検査の結果、顎変形症(骨格性下顎前突症)にて外科的矯正治療の適応症と診断しました。

Before Ⅳの写真は術前・術後の下顎骨の側方変位(シフト)の変化のイメージを示しています。

矯正後

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After Ⅰ
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After Ⅱ
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After Ⅲ
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After Ⅳ

 術前矯正治療(上下顎歯列の叢生の改善・咬合平面の変化等)を行なった後に、口腔外科での下顎骨の後方移動手術(SSRO)ならびに右方向への回転移動手術を施行しました。顎離断手術の後には術後矯正治療を行いました。
 その結果、上下顎の叢生は改善されキレイな歯並びとなりました。反対咬合は改善され正常で機能的な咬み合わせとなりました。下顎骨の側方変位も改善され、左右対称の顔貌となりました。
After Ⅳの写真は下顎骨の手術のイメージです。

術前矯正治療期間 : 1年11ヵ月(コロナウイルス感染症の影響により当初予定していた手術日が延期された関係で治療期間が延長しました。)
術後矯正治療期間:9ヵ月

 ~費用について~   
 顎変形症の術前・術後の矯正治療ならびに口腔外科での顎離断手術は、顎口腔機能診断施設の認可を受けている医療機関で治療を行う場合のみ、健康保険適用となります。

 矯正治療には一般的に以下のようなリスクと副作用があります。
・患者さんによる適切なブラッシングが行われなかった場合に虫歯ができることがあります。
・ブラケット(装置)が粘膜を過度に刺激した場合、口内炎が起こることがあります。
・歯の初期移動の際に痛みを感じる場合があります。(通常数日で治ります)
・長期間の歯の移動により極めて希に歯根吸収が起こることがあります。
・矯正用の取り外し式ゴムを指示通り使用しなかったり、口腔の悪習癖が改善されない場合、計画している歯の動きが得られないことがあります。
・歯の裏側にブラケットを装着して治療を行う場合、装着後一定期間発音障害が起こることがあります。

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