ホーム » 症例検索 » 多数の歯の欠損をともない補綴処置が困難となっているシニアの前歯部反対咬合症例。

多数の歯の欠損をともない補綴処置が困難となっているシニアの前歯部反対咬合症例。

  • 50〜60代以上
  • 受け口(反対咬合)
  • ガタガタの歯並び(叢生)
  • その他
  • 表からの矯正

 56歳女性の患者さんです。反対咬合(受け口)を主訴に来院されました。欠損歯が多数あり、マルチブラケット装置を装着し、前歯部反対咬合の改善と、一般歯科(補綴医)とのインターディシプリナリー治療(専門医連携治療)にて欠損部の補綴治療を行うための補綴前矯正治療を行なった難易度の高い症例です。

矯正前

イメージがありません
Before Ⅰ
イメージがありません
Before Ⅱ
イメージがありません
Before Ⅲ
イメージがありません
Before Ⅳ

 前歯部の反対咬合および下顎歯列の叢生(ガタガタの歯並び)が認められます。さらに、上顎右左側の側切歯2本の先欠歯と上顎左側第2大臼歯、下顎左側第1大臼歯の合計4歯の欠損がありました。左下第1大臼歯部欠損部への左下第2大臼歯と第3大臼歯の倒れ込み(近心傾斜)が起こっている状態でした。現状では欠損部への適切な補綴処置(人工の歯を取り付ける治療)が行えない状態でした。
 前歯部反対咬合の改善の他、欠損部の補綴治療にあたり歯列の整直・歯軸の平行性の確立など矯正治療にて改善するべきことが多く認められましたので欠損部付近の矯正治療については補綴医の診断をいただき、矯正専門医と補綴医
の連携による治療(インターディシプリナリー治療)を行うこととなりました。

矯正後

イメージがありません
After Ⅰ
イメージがありません
After Ⅱ
イメージがありません
After Ⅲ
イメージがありません
After Ⅳ

 治療初期において上顎にActive plate(患者さん自身で取り外しのできる装置)を用いて上顎前歯部の前方移動を行いました。その後、マルチブラケット装置を装着し、さらなる上顎前歯の前方移動と咬合平面の変化により前歯部反対咬合の治療を行いました。これら欠損部への補綴前矯正治療として、治療後の補綴処置のためのスペース確保と倒れ込んでいる左側下顎第2大臼歯と第3大臼歯のup rightを行いました。 
 治療結果として、上下顎歯列ともに整ったキレイな歯並びとなり、前歯部の反対咬合(受け口)は改善され正常で機能的な咬み合わせが得られました。
 矯正治療終了後には補綴医への補綴治療依頼を行い、欠損部3箇所に対して適切な補綴処置を行なっていただくことができました。

 動的治療期間 : 2年10ヵ月

 治療費用:約100万円

 矯正治療には一般的に以下のようなリスクと副作用があります。

・患者さんによる適切なブラッシングが行われなかった場合に虫歯ができることがあります。
・ブラケット(装置)が粘膜を過度に刺激した場合、口内炎が起こることがあります。
・歯の初期移動の際に痛みを感じる場合があります。(通常数日で治ります)
・長期間の歯の移動により極めて希に歯根吸収が起こることがあります。
・矯正用の取り外し式ゴムを指示通り使用しなかったり、口腔の悪習癖が改善されない場合、計画している歯の動きが得られないことがあります。
・歯の裏側にブラケットを装着して治療を行う場合、装着後一定期間発音障害が起こることがあります。

まずはお気軽にご相談ください
電話受付時間
9:30 ~ 18:30
休診日
木曜日・日曜日・祝日
※月一回、休日診療を行っております
CLINIC BLOG